院長の健康お役立ちコラム
~手足口病~
夏も真っ盛り、暑さの厳しい日々が続いておりますが、みなさま、お元気にお過ごしでしょうか。今回は、夏の三大風邪とも呼ばれる「手足口病」について紹介いたします。 特にここ数年大流行し、この夏一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。一般的には乳幼児を中心とし、7月頃をピークとして流行します。
症状は?
ウイルスに感染して3~5日後に、初期症状として発熱やのどの痛みなどが現れます。 発熱はそれほど高熱にはならず、ほとんどは38度以下です。発熱して2日ほど経過して、手のひら、足の裏、口の中や唇などに水ぶくれの様な発疹が現れます。発疹は1週間から10日して自然に消えていきます。乳幼児に多くみられる手足口病ですが、実は子どもより大人の方が、症状が重く出やすいのが特徴です。発疹の痛みは大人の方が強く出ます。またインフルエンザのような、全身倦怠感、悪寒、関節痛、筋肉痛などの症状がでるのも大人が感染したときの特徴です。
予防・治療について
特別な治療法やワクチンなどはなく、基本的には対処療法になります。発熱や口の中の痛みが強く食事や水分が摂れない場合には、解熱鎮痛薬を使用しながら治癒を待ちます。まれに、口の中の痛みで経口摂取ができず脱水症状を起こして、点滴が必要になる場合もあります。また、手足口病といっても原因となるウイルスがいくつかあり、何度もかかる可能性があります。予防のために手洗いうがいはしっかり行いましょう。 発熱と共に、手足に水ぶくれ、口の中にぶつぶつができたなどありましたら、手足口病を疑い、医療機関を受診し、きちんと診断してもらうことが感染拡大防止の面でも大切です。