院長の健康お役立ちコラム
~突発性発疹~
梅雨も明け、夏本番を迎えるこの頃、お変わりなくお過ごしでしょうか?
さて、本日は突発性発疹についてお話します。
生まれたての赤ちゃんは、へその緒を通じてお母さんから免疫(移行抗体)をもらいます。移行抗体は徐々に減少し、無くなってしまいます。突発性発疹は移行抗体がなくなる時期である生後6ヶ月から2歳頃に多く見られる病気です。原因となるヒトヘルペスウイルス6型(HHV6)あるいは、ヒトヘルペスウイルス7型(HHV7)は、ほとんどの大人が持っていることから、両親の唾液から感染することが多いです。
HHV7はHHV6より遅れて感染する傾向があり、2回感染することがあります。
症状は、突然38~40℃の高熱が3~4日続きますが、比較的機嫌もよく、元気なことが
特徴です。その後、熱が下がると同時に、おなかや背中を中心に大小不規則な発疹が出て、
半日程度で全身に広がります。発疹は数日で徐々に目立たなくなります。
合併症
合併症として、熱性けいれんを起こすことがあります。痙攣が20分以上続く、意識がない、黄疸、皮下出血などの症状が見られる時は、脳炎、脳症、劇症肝炎、血小板減少性紫斑病を合併することがあるので注意が必要です。
治療方法
治療薬はなく、対症療法で経過をみることが多いです。発疹は症状を伴うことがほとんどなく、自然に消失します。解熱していれば登園も可能です。