梅毒
Q. 1週間ほど前から陰部にできものができていて、痛みなどはなかったのですが、最近足の付け根あたりが少し腫れてきましたこれはどのような病気なのでしょうか。
30歳 男性
A. 陰部の痛みを伴わないできものや鼠径部(足の付け根)の腫れといった症状から梅毒が考えられます。
梅毒とは梅毒トレポネーマという病原菌によって発症する病気で、主に感染者との性交渉などが原因で感染します。
症状としては感染後数週間の潜伏期間を経て、感染部位にしこりや潰瘍ができたり、鼠径部のリンパ節が腫れたりします。そして、数か月後には全身に赤い発疹(バラ疹)ができ、数年後にはゴム状の腫瘍ができこの時点でも治療をしなければ大動脈瘤や髄膜炎、神経障害(神経梅毒)などの合併症を引き起こすこともあります。
検査としては医師による問診と血液検査を行います。血液検査では抗体を調べますが、発症して早期の場合は陽性反応が出ないこともあるため3週間程度経過後に行う場合もあります。
梅毒は放置していると合併症を引き起こすこともありますが、感染後早期(3ヶ月以内)に抗菌薬を内服していただくことで多くの場合は治癒しますので、専門の医療機関への受診をお勧めいたします。
西本クリニック
院長 西本優大